本日7月7日は七夕です🎋
一年に一度、織姫と彦星が天の川を渡り、会うことができる…夜空を見上げそんな七夕伝説に思いを馳せる方もいらっしゃるのではないでしょうか✨
この「天の川」は無数の星の集まりが、淡く光る雲の帯のように見える様子のことをいいます。私たちの暮らす太陽系を含む星の大集団です🌌
そんな天の川は世界各地で様々な名前を持っていることをご存知ですか?
夜空に輝く星の集まりを、人々はどのようにとらえたのか…今回は「天の川」と世界の呼び名をご紹介します🌟
①日本語 『天の川(あまのがわ)』
星の集まりが白く光る姿を、天上を流れる川のようだと考え「天の川」→「あま
のがわ」と呼ぶようになりました。
ちなみに、7月のこの季節には、月が上弦(上が平らで下が丸い、半円に近い形)となって天の川を横切るように見えます。舟の形をした月が天の川を渡る様子から、織姫と彦星の七夕伝説が生まれたとも言われています。
②英語 『Milky Way』(ミルキーウェイ:乳の道)
ギリシア神話に由来します。
全能の神ゼウスが、自分の子ヘラクレスに女神ヘラの母乳を飲ませようとしました。
ヘラクレスは大変な怪力であまりに強くお乳を吸ったため、女神ヘラは驚いて赤ちゃんを放り出してしまいます。
その時にこぼれ出た母乳が天に舞って『道』になったのです。
「銀河」を表す「galaxy」も、ギリシア語の「galaxias(ガラクシアース:ミルキー、ミルク状の)」が語源です。
③中国語 『銀河』『天漢』など(星の川、天の川)
広がる星空を川に見立てた呼び名です。
古代中国の人々は、中国にある大きな川「長江(ちょうこう)」の支流である「漢水(かんすい)」からエネルギーが立ち昇っていき、それが天空で川になったと考えました。
「漢」の字が漢水を表し、「川」という意味になります。
なんだか日本語の由来と似ていませんか?実は、日本語の『天の川』という呼び名は中国から伝わったものなのです。呼び名だけでなく、七夕を祝う習慣そのものも中国の行事が元になっています。興味のある方はぜひ調べてみてくださいね。
④韓国語 『은하수』(ウナス:銀河の河)
銀河が河のように集まる様子を表しています。漢字で書くと「銀河水」です。
今はほとんど使われていないそうですが、「龍の住む川」という意味の『미리내(ミリネ)』という呼び方もあります。
⑤ヨーロッパの国々
フランス語 『Voie lactée』voie(ヴォワ:道 ) lactée(ミルクの)
ドイツ語 『Milchstraße』milch(ミルヒ:ミルクの) straße(シュトラーセ:道)
スペイン語 『Vía Láctea』vía(ビア:道) Láctea(ラクテア:ミルクの)
オランダ語 『Melkweg』melk(メルク:牛乳)weg(ウェハ:道)
日本を含む中国の影響を受けた東アジア圏では“川”、ギリシア神話が伝わっているヨーロッパ圏では“道”と表現している事が分かりますね💡
また、“川”と“道”以外の表現をしている国も多くあります。
今回紹介していない国が「天の川」をどう捉えているか、是非調べてみてください👀
独特な由来や伝説が語り継がれている国もあるので、面白いですよ🐱
言語と文化は強い結びつきを持っています。
同じものを見ても、その国の文化や歴史、民族性などによって見え方が異なり、それを表す言葉も違ってきます。
逆に、言葉を調べれば似ている文化を持つ国が分かったり、文化の境界線が見えてきたりします。
世界を知る切り口として、言葉と文化の関係に興味を持っていただけたら嬉しいです。
夜、ふと空を見上げると、そこには無数の星々が輝いている。
皆さんなら、その星たちを何と名付けますか?
写真は開校中のひとこまから。素敵な天の川が描かれていますね!
ホワイトボードには何やら大きな・・・?
次回の活動報告をお楽しみに🎶
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